「データチェック」では、指定した診療年月に診療行為が入力されている患者に対して、確認項目の中から指定した各項目のデータチェックを行います。結果、不具合のあるデータがあればリストに"患者番号"・"患者氏名"・"年齢"・"データチェック内容"を出力します。この処理は、レセプト一括処理の前、後のどちらで行っても構いません。
診療年月の入力と、入外区分、確認項目をコンボボックスより指定します。
なお、データチェック確認項目には各ユーザーによりチェックの対象とする内容の登録が可能なものがあります。“8.薬剤と病名”、“9.診療行為と病名”、“10.併用禁忌の薬剤”、“11.併用算定の診療行為”が該当し、4.4.3チェックマスタにて設定登録が行えます。

「確定」(F12キー)を押すと確認メッセージを表示しますので、「OK」ボタンで印刷処理を開始します。
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なお、作成印刷処理中に正常に印刷処理まで終わらなかった場合で、再度処理を行うためには「処理削除」(F11キー)にて、前回の処理内容を削除する必要があります。
操作方法は、3.5 総括表・公費請求書の(2)情報削除の処理と同様です。
(項目の説明)
- □診療年月
- レセプトチェックを行う該当診療年月の入力をします。
- □入外区分
- 入院、外来のどちらかを選択します。
- □確認項目
- チェックを行う項目を指定します。
各チェックの区分については「1 確認 印刷」と「2 確認 全印刷」より、選択をします。
「1 確認 印刷」・・・・・ひとつの確認項目に対して、一人の患者に複数のエラー入力があった場合、
最初のエラー内容が見つかった時点でその患者のチェックを終了し、次の患者のチェックに移ります。
例えば"薬剤と病名"のチェックで患者Aに複数のエラー入力があった場合に、最初のエラー内容が
見つかった時点で次の患者Bの薬剤病名チェックを行う場合に選択します。
リストに出力された該当患者の入力内容を全て目検する場合に有効です。
「2 確認 全印刷」・・・ひとつの確認項目に対して、一人の患者に複数のエラー入力があった場合に、エラー内容を全てリストに印刷します。
リストの内容からレセプトを確認・修正をする場合に使用しますが、全データを対象にチェックを行うため、処理時間は長くなります。
(ファンクションキーの説明)
「戻る」(F1キー)・・・・・・遷移元の画面へ戻ります。
「クリア」(F2キー)・・・・・・指定内容をクリアします。
「確認印刷」(F3キー)・・・・確認項目の14項目全てに「1 確認 印刷」をセットします。
「確認全印刷」(F4キー)・・確認項目の14項目全てに「2 確認 全印刷」をセットします。
「再印刷」(F5キー)・・・・・・以前に行った処理の一覧の中から指定して再印刷ができます。
3.5 総括表・公費請求書(3)再印刷処理の開始を参照してください。
「情報削除」(F11キー)・・・エラーが発生し、処理が正常に終了しなかった場合に処理内容の情報削除ができます。
「確定」(F12キー)・・・・・・作成対象患者のレセプト処理を開始します。
「処理結果」(Shift+F12キー)・・処理の経過および結果を確認できます。
以下に各項目のチェック内容を説明します。
“1.保険者番号抜け”
保険者番号未入力に対してのチェックを行います。
未入力の場合のメッセージ:「[“保険の種類”]保険者番号が未入力です」
※労災・自賠責保険についてはチェックを行いません。
※「自費保険の処理」を含むとした場合も、自費保険のチェックは行いません。
“2.被保険者記号・番号抜け”
記号・番号未入力に対してのチェックを行います。
未入力の場合のメッセージ:「[“保険の種類”]保険情報に記号又は番号が未入力です」
記号に全角文字以外が入力されている場合:「[“保険の種類”]保険情報の記号に全角文字以外が入力されています」
番号に全角文字以外が入力されている場合:「[“保険の種類”]保険情報の番号に全角文字以外が入力されています」
※記号・番号の双方が未入力の場合のみチェックを行います。
※労災・自賠責保険についてはチェックを行いません。
※「自費保険の処理」を含むとした場合も、自費保険のチェックは行いません。
記号・番号の両方が未入力の場合のみチェックを行います。
“3.公費負担者番号・受給者番号抜け”
公費の負担者番号・受給者番号未入力に対してのチェックを行います。
全角文字・半角文字の混在をチェックします。
未入力の場合のメッセージ:「[“公費の種類”]公費情報に受給者番号又は負担者番号が未入力です」
受給者番号に全角・半角混在のメッセージ:「[“公費の種類”]公費情報の受給者番号に全角文字と半角文字が混在しています」
負担者番号に全角・半角混在のメッセージ:「[“公費の種類”]公費情報の負担者番号に全角文字と半角文字が混在しています」
※生活保護についてはチェック対象外とします。
“4.保険適応年齢”
15歳未満の患者が登録された時に、保険情報の本人家族区分が本人の場合チェックを行います。
メッセージ:「15歳未満ですが本人で登録されています【“診療会計/入院会計”:“保険組合せ”】」
※このメッセージが出た患者についてはレセプト記載が誤って印字される可能性があります。
老人保健を持つ患者の年齢チェックを行います。
メッセージ:「老人保健の適応年齢誤りです【“診療会計/入院会計”:“保険組合せ”】」
老人保健を持つであろう患者を年齢から判断して未設定の場合にチェックを行います。
メッセージ:「老人保健が未設定です【“診療会計/入院会計”:“保険組合せ”】」
※このメッセージが出た患者については、負担割合が誤っている可能性があります。
“5.患者病名”
診療行為の入力されている科に対して病名が入力されているかをチェックします。
入力されている病名に半角文字が混入していないかをチェックします。
診療年月に病名の未入力、有効な病名がない場合にチェックします。
入外ともに科別・保険組合せ別でのチェックを行います。
入力されている病名の病名コードが抜けていないかチェックします。
病名が入力されていない場合のメッセージ:「[“診療科”]病名が未登録です」
診療年月に有効な病名が無い場合、入力されている病名の入外区分が違う場合:
「[“診療科”]診療年月に有効な外来(入院)病名が存在しません」
病名に半角文字が混入している場合:「[“診療科”]病名に全角文字以外が入力されています」
カルテ病名に半角文字が混入している場合:「[“診療科”]カルテ病名に全角文字以外が入力されています【“病名”】」
病名登録の病名が抜けている場合:「[“診療科”]患者病名情報テーブルの病名が未設定です[診療開始日:“診療開始日”]」
登録病名の病名コードが抜けている場合:「[“診療科”]病名に対する病名コードが入力されていません【“病名”】」
患者病名情報テーブルの病名文字数が未設定の場合(注:電子カルテ等の他システムから登録されたデータを考慮したチェックです。):「[“診療科”]患者病名情報テーブルの病名文字数が未設定です
[診療開始日:“診療開始日”]」
転帰区分が入力されているが、転帰日が入力されていない場合:「[“診療科”]転帰区分(転帰日)が設定されている場合、転帰日(転帰区分)も設定されていなければなりません【“病名”】」
レセ電データの文字数が20文字を超える場合:「[“診療科”]レセ電データの場合、病名文字数が20文字を超えています【“病名”】」
レセ電データの文字数が17文字を超える場合((主)が追加されるため):
「[“診療科”]レセ電データの場合、病名文字数が17文字を超えています【“病名”】」
“6.診療開始日”
初診算定日と病名開始日をチェックします。
該当月に初診が算定されていなければ対象外となります。
初診算定日に病名がない場合のメッセージ:「[“診療科”]初診算定日から開始になる病名が存在しません【“日にち”】」
初診算定日以前から継続中の病名がある場合のメッセージ:「[“診療科”]初診算定日以前より継続中の病名が存在します【“病名”】」
“7.疑い病名”
疑い病名が転帰日を入力されずに2ヶ月を経過する病名をチェックします。
疑い区分があり、転帰日を入力せずに2ヶ月を経過した病名を対象とします。
古い疑い病名がある場合のメッセージ:「疑い病名のまま2ヶ月が経過しています【“病名”】」
“8.薬剤と病名”
薬剤に対する病名が入力されているかチェックします。
チェックの対象とする薬剤に対して、チェックをしたい病名をチェックマスタに登録しておく必要があります。
病名がない場合のメッセージ:「[“診療科”]薬剤の適応病名が未入力です【“薬剤名”】」
病名が該当月で有効ではない場合:
「[“診療科”]適応病名が有効な期間で登録されていません【“薬剤名”、“病名”】」
病名に入外区分が設定されている場合(入外区分が違う):「[“診療科”]適応病名が外来(入院)の病名として入力されています【“薬剤名”、“病名”】」
“9.診療行為と病名”
診療行為に対する病名が入力されているかチェックします。
チェックの対象とする診療行為に対して、チェックをしたい病名をチェックマスタに登録しておく必要があります。
病名がない場合のメッセージ:「[“診療科”]診療行為の適応病名が未入力です【“診療行為名”】」
病名が該当月で有効ではない場合:
「[“診療科”]適応病名が有効な期間で登録されていません【“診療行為名”、“病名”】」
病名に入外区分が設定されている場合(入外区分が違う):「[“診療科”]適応病名が外来(入院)の病名として入力されています【“診療行為”、“病名”】」
“10.併用禁忌の薬剤”
薬剤と薬剤の併用禁忌をチェックします。
併用禁忌マスタはあらかじめ登録されています。(変更不可)
チェックマスタの[薬剤と併用禁忌]に登録する事により追加する事が出来ます。
チェック対象は全科・全保険組合せ・入外通してチェックを行います。
併用禁忌の薬剤が算定されている場合:「禁忌の薬剤が入力されています【“薬剤名”、“薬剤名”】」
“11.併用算定の診療行為”
診療行為と診療行為の併算定チェックをします。
チェック対象は入院・外来別で、全科・全保険組合せでのチェックを行います。
併用禁忌の診療行為が算定されている場合:「診療行為が併算定の誤りです【“診療行為名”、“診療行為名”】」
“12.実日数”
レセプトの実日数と診療行為の回数をチェックします。
チェック対象診療行為は点数マスタの
実日数:1 日数・回数:0 の診療行為です。
チェックは月単位で行い実日数のトータルと診療行為のトータルをチェックします。
実日数を超えた回数算定をしている場合:「実日数を超えた回数を算定しています【“診療行為名”】」
入院日ではない日に入院診療行為が入力されている場合:「入院していない日に入院診療があります」
外泊日に入院調剤料が入力されている場合:「外泊の時に入院調剤料が発生しています」
“13.患者氏名”
漢字氏名とカナ氏名の半角文字の混入と未入力の場合をチェックします。
漢字氏名が未入力の場合:「漢字氏名が未入力です」
カナ氏名が未入力の場合:「カナ氏名が未入力です」
漢字氏名に半角文字が混入している場合:「漢字氏名に全角文字以外が入力されています」
カナ氏名に半角文字が混入している場合:「カナ氏名に全角文字以外が入力されています」
“14.保険組合せ有効期間”
該当月有効でない保険組合せで診療行為が入力されていないかをチェックします。
診療行為入力された剤に対してチェックします。
保険の有効期限が切れている診療行為がある場合:「保険の適用が切れている期間があります【“診療会計/入院会計”:“保険組合せ”】」
診療行為または入院会計で使用した保険組合せ番号が保険組合せ情報に存在しない場合:
「保険組合せが存在しません【“診療会計/入院会計”:“保険組合せ”】」 “自費保険患者の処理”
チェックの対象に自費保険患者を含めるか設定できます。
空白:自費保険患者を含まない
1:自費保険患者を含む
2:自費保険患者のみ
“院外処方の処理”
薬剤と病名のチェック対象に院外処方の薬剤を含めるか設定できます。
空白:院外処方を含まない
1:院外処方を含む
2:院外処方のみ
その他無条件にチェックされるもの
患者削除等で患者情報が無い場合に診療行為等が残っている場合:「患者情報が参照できません」
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