3.5 総括表・公費請求書

(1)総括表及び公費請求書の作成指示
(2)情報削除の処理
(3)再印刷処理の開始
(4)チェックリストの印刷
(5)総括表に出力される対象患者
(6)電子データ(レセプト電算処理システム)による提出データ作成


(1)総括表及び公費請求書の作成指示

   「42 明細書」業務でレセプト作成処理により作成された請求点数情報から、総括表及び公費請求書(地方公費分)の作成出力を行います。
   ただし、国保の標準総括表の場合は始めに総括表の様式の設定を行う必要があります。
   システム管理マスタ“2005 レセプト・総括印刷情報”の総括表のタグ画面で設定をして下さい。
   未設定の場合は、国保の標準総括表は「給付割合なしの様式」で印刷を行います。



   総括表および公費請求書を作成する場合、診療年月、請求年月日を必須入力します。

   "対象帳票"の中から、作成する帳票をクリックして選択します。

<国保総括表の個別指定について>
   作成する帳票に“総括表・国保”を選択したときは、指定した保険者番号の総括表のみを作成することもできます。
   対象帳票の"総括表・国保"欄をクリックして選択し、"個別指定の保険者番号"欄へ保険者番号を入力したのちに
   「印刷開始」(F12キー)を押下します。
   国保の総括表を一括作成する場合には"総括表・国保"欄を選択したとき、"個別指定の保険者番号"欄は空白とすることで該当月の国保が対象となります。

<例> 「全国建設工事業」を個別指定して印刷する
   診療年月、請求年月日を入力後は"総括表・国保"を指定し、全国建設工事業の保険者番号である「133298」を入力後にEnterキーを押下します。

※「個別指定の保険者番号」を指定した場合、標準で提供している国保総括表は対象の保険者を抽出し処理を行いますが、カスタマイズされた国保総括表の場合は、
「国保診療報酬請求書 カスタマイズについて」に基づきプログラムを修正する必要があります。

   各項目を指定後、「確定」(F12キー)を押すと確認メッセージを表示します。

「F12:印刷する」を押すと「処理結果」画面へ遷移し、総括表及び公費請求書作成処理を開始します。
「処理結果」画面では「F11:状態」を押すことにより、その都度処理の経過が確認できます。
(処理が終了するまでの間、何度でも押下して処理の確認が行えます。)作成処理後は印刷を開始します。
「F11:印刷しない」を押した場合、「F12:印刷する」押下時と同様に「処理結果」画面へ遷移します。但し、
作成処理のみで印刷は行いません。作成処理後は、「再印刷」画面で指定した帳票を印刷することができます。

「戻る」(F1キー)を押すと元の画面になります。

(注意)
  公費請求書の出力を行う場合は、事前処理としてレセプト作成処理を一括作成で行っておく必要があります。その際に印刷を行う必要はありません。レセプトの一括作成処理が行われていない場合は診療年月欄に「請求書対象データなし」と表示されます。

ファンクションキーの説明

「戻る」(F1キー)
    元の画面へ戻ります。
「再印刷」(F5キー)
    以前に行った処理の一覧の中から指定して再印刷ができます。
「社保レセ電」(F6キー)
    社保分のレセプトについて、電算データの作成処理を行います。
「国保レセ電」(F7キー)
    国保分のレセプトについて、電算データの作成処理を行います。
    注意)ボタンが非活性のときは、システム管理マスタの"2005 レセプト・総括印刷情報"の「レセ電出力区分」の設定を行って下さい。
    社保分も国保分も同じファイル名で作成するので、必ずどちらかの処理を行ったら退避する必要があります。
    データはECUコードではなく、Shift−JISコードで作成されています。
「チェック」(F8キー)
    請求月の総括表に含まれていない患者の一覧が印刷できます。
「社保集計表」(F9キー)
    地域により出力する内容が異なる為、現在は参考提供の様式となっています。
「国保集計表」(F10キー)
    地域により出力する内容が異なる為、現在は参考提供の様式となっています。
「情報削除」(F11キー)
    エラーが発生して処理が正常に終了しなかった場合に処理内容の情報削除ができます。
「印刷開始」(F12キー)
    印刷の処理が開始します。
「処理結果」(Shift+F12キー)
    処理の経過及び結果が確認できます。

(2)情報削除の処理

作成印刷処理中にエラーが発生して正常に印刷処理まで終わらなかった場合、再度処理を行うためには前回の処理内容を削除する必要があります。
 「情報削除」(F11キー)を押下すると、前回行われた処理内容が表示されます。


    選択番号を入力し「削除」(F2キー)を押下すると確認メッセージが表示します。


    「状況」(F11キー)では、最新の状況を表示します。

なお、処理が正常に終了した場合には情報削除を行う必要はありません。

(3)再印刷処理の開始

○「再印刷」(F5キー)で既存の処理内容の再印刷を行います。
<例>番号”2”の国保総括表の1ページ目の再印刷をする
   「再印刷」(F5キー)を押下すると再印刷選択画面へ遷移します。
   "帳票タイトル"の右横の"未"の表示は、「印刷開始」(F1キー)押下時の「F11:印刷しない」を選択した場合に表示されます。
   選択番号欄に"2"を入力し、頁指定欄に"1-1"を指定します。


   「印刷」(F12キー)を押すと確認メッセージが表示します。

「F12:OK」を押すと「処理結果」画面へ遷移し、出力帳票作成処理を開始します。作成処理後は印刷を行います。
「F10:プレビュー」を押下すると、プレビュー画面にて出力帳票を画面に表示します。
操作方法については、「3.3 明細書 (4)プレビュー画面について」を参照して下さい。
「F1:戻る」を押すと元の画面に戻ります。

   ※一度処理が行われた帳票のデータは保持されています。不必要な帳票は、出来るだけ「削除」(F3キー)をして下さい。

(4)チェックリストの印刷

チェックリストは、レセプト一括作成処理あるいは個別作成処理済みのレセプトを対象とし、今回診療年月以前の未請求等の患者の一覧をプレビューあるいは印刷をして確認することができます。

(注意)チェックリストの処理(プレビューもしくは印刷)を行うときは、今回診療年月のレセプト作成処理の前に行って下さい。レセプト作成処理後に作られたデータは、「43請求管理」の“請求区分”ではすべて“未請求”の状態になっているのでチェックリストの未請求患者の対象となり、一覧にあがってしまいます。
なお、レセプト作成処理後に総括表の処理を行った場合の「請求管理」のデータは“請求済み”の扱いとしますので、この場合はチェックリストの抽出対象外となります。

<「チェック」(F8キー)より総括チェックリストを印刷する>
診療年月にチェックの対象とする年月を入力し、「チェック」(F8キー)を押下します。



確認メッセージが表示します。「OK」ボタンで印刷を行います。

<チェックリスト印刷例>


請求区分等の設定は「3.4 請求管理(2)レセプト請求内容の変更」で操作を行います。

(説明)
連番1 : 請求区分「請求しない」・・・総括表に含めないとき。
     請求区分が「請求しない」の場合は、仮に請求年月が入力されている場合でも、
     総括表に含みません。
     例は、1月分のレセプトは保険適用外になったなどの理由で今後保険請求しない場合です。
     
連番2 : 請求区分「未請求」・・・当月の総括表に含まれていないとき。
     月遅れ分のレセプトを指定する診療年月の総括表の集計に含めるときは、請求区分は"未請求"とし、
     請求年月欄へは指定する年月を入力します。
     請求年月欄に入力した年月の総括表の集計に含めることができます。
     例は、2月分のレセプトを他の5月分のレセプトと一緒に請求する場合で、この場合当該月(5月)の総括表印刷処理を行った時点でその月の総括表の集計に含めます。
     請求区分は「未請求」から「請求済み」へとなります。
     請求年月が当該月の総括表の対象である場合には、備考欄に「*」を印字します。

連番3 : 請求区分「未請求」
     例は、3月分のレセプトを他の7月分のレセプトと一緒に請求する場合で、7月の総括表印刷処理を行ったときに7月の総括表へ含めて集計を行います。
     5月請求分のチェックリストでは請求対象月とならない為、備考欄の*の表示はありません。

連番4 : 請求区分「未請求」
      例は、レセプトの一括作成処理、または個別作成処理を行った後に請求管理データが作られた場合です。
      通常、このチェックは今回分の診療年月のレセプト作成処理を行う前に、該当月以前の未請求患者の確認を行うものです。
      一括レセプト作成処理を行った時点で請求管理データの区分は「未請求」となる為、このあとにチェックを行うと
      診療年月に受診した全患者が印刷の対象となります。
      なお、総括表印刷処理が行われた後のデータは請求済みの扱いとなります。


(5)総括表に出力される対象患者

     ・ 総括表・公費請求書作成画面で指定された診療年月の該当患者
     ・ 診療年月より以前に「未請求」となっている患者(返戻等により、当月の請求に含める患者)


 <請求業務・一連の処理の流れ>(一例です)



なお、一括、又は個別のレセプト作成処理中に、総括表・公費請求書やチェックリストの処理を同時に行うことはできません。

(6)電子データ(レセプト電算処理システム)による提出データ作成
【操作手順】
1) システム管理マスタ“2005 レセプト印刷情報”で以下の設定を行います。
  ・“社保(国保)レセ電出力区分”を「1 CSV」に設定します。
  ・“レセ電データ出力先”には、CSVデータをハードディスク内に出力する運用をする場合に限り、出力先のディレクトリを指定します。
  ※ディレクトリの最後は“/”で終わっていること。
  ・“レセプトコメント(症状詳記)記録区分”で、症状詳記の記録をするか否かを指定します。
  ※平成16年6月診療分より、症状詳記の内容(手術歴、保険変更、レセプトコメント)をレセプト電算データへ記録できるようになりました。
   ただし、従来どおり紙での提出も可能です。

2) 「42 明細書」業務にて、レセプトの一括作成処理を行います。
  (レセ電による請求業務の処理の流れについては、紙で総括表を出力するまでの操作方法とほぼ同様となります。
  処理の流れの一例がフローチャートでこの章の最後に挙げてあります。)

3) 「44 総括表・公費請求書」業務にて各項目の指定(“診療年月”、“請求年月日”、“ファイル出力先”の入力)を行い、
  「社保レセ電」(F6キー)あるいは「国保レセ電」(F7キー)を押下します。
  確認メッセージを表示し、各レセ電ファイルの作成処理を行います。

【項目の説明】
■ファイル出力先
   レセプト電算システムデータファイルの出力先をコンボボックスの中から選択します。
   「1 フロッピィ」・・・通常は、フロッピィを使用してデータを記録します。デフォルト表示します。
   「2 MO」・・・・・・・・データ件数の多い医療機関で使用します。但し、MOドライブが無いと使用できません。
            ※MOドライブの識別のため、システムの設定が必要となります。
   「3 システム管理設定場所」・・・システム管理マスタ“2005 レセプト印刷情報”のレセ電出力先に指定したディレクトリに記録されます。

■入外区分
   入院・入院外の指定をします。無床診療所版の場合は、「2 入院外」を表示します。
   「0 入院・入院外」
   「1 入院」
   「2 入院外」


<画面設定例>



<「社保レセ電」(F6キー)キーを押下した場合>
以下の確認メッセージを表示します。



「F12:印刷する」・・・・「処理結果」画面へ遷移し、レセプト電算データの作成処理および印刷データ作成処理を開始します。
               作成処理後には症状詳記の印刷を行います。症状詳記のレセ電データへの記録は、システム管理マスタの設定により行われます。
「F11:印刷しない」・・・「F12:印刷する」押下時と同様に「処理結果」画面へ遷移しますが、レセプト電算データの作成処理後に症状詳記の印刷を行いません。
               印刷をする場合には、「再印刷」(F5キー)画面で指定した症状詳記を印刷することができます。
               なお、症状詳記のレセ電データへの記録は、システム管理マスタの設定により行われます。
「F1:戻る」・・・・・・・・・元の画面に戻ります。

「国保レセ電」(F7キー)についても、社保分レセ電と同様の操作方法となります。

「F12:印刷する」または「F11:印刷しない」を押下したときで、ファイル出力先に「1 フロッピィ」または「2 MO」を指定した場合は、以下のメッセージを表示します。



各媒体をセットして、「OK」ボタンを押下します。処理結果画面にて“処理は正常に終了しました”と
処理の終了が確認できたら、媒体を取り出します。
総括表および公費請求書については、紙での提出となります。

<症状詳記について>
症状詳記は、会計照会画面の「コメント」(Shift+F4キー)あるいは病名登録画面の「コメント」(Shift+F5キー)から遷移するコメント入力画面で
入力を行ったコメント、または病名登録画面の「手術歴」(Shift+F6キー)から遷移する手術歴レセプト記載登録画面で入力を行った手術歴を対象に
レセ電データへ記録します。を対象として紙に出力をします。
指定した診療年月にコメント入力画面でのコメント入力の該当者がいない場合、処理結果画面の"頁数"は"0"で表示します。
 




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