バージョン2.4.0より診療行為画面から複数診療科、複数保険の同時入力が可能となります。
この機能により、現在までの診療行為→請求確認→診療行為→請求確認と画面を切り替えて入力していた診療内容を1回の診療行為入力で完了することが出来ます。
入力方法は診療行為入力画面の診療コード入力欄に保険組合せと診療科指定をします。
#・・・保険指定入力
$・・・診療科指定入力
主保険:国保 主診療科:内科
12 | 112009210 | 再診(診療所) | 73×1 73 |
---|---|---|---|
12 | 112011010 | 外来管理加算 | 52×1 52 |
== | $02 0002 | <<外科 ドクター:日医Dr>> | |
12 | .210 | 再診料 | |
830000021 | 再診料算定科:内科 | ||
12 | 3984 3*14 | ガスター錠10mg | 3錠 12×14 |
$02 0002
| ↓
↓ ドクターを0002番のドクターへ変更
診療科を02の科へ変更
「複数科保険」(Shift+F6キー)で変更画面に遷移します。
「#」、「$」でも変更画面に遷移します。
※この説明で言う主保険とは…
診療行為入力画面上部の保険組合せコンボボックスに表示されている保険です。
※この説明で言う主診療科(主科)とは…
診療行為入力画面上部の診療科コンボボックスに表示されている診療科です。
(3)−1診療行為画面
主保険:政管 保険:政管+結核34
主 科:内科 と 科:呼吸器内科
保険と科を切り替えてまとめ入力をします。
主科、主保険での診療行為を入力します。
「複数診療科」(Shift+F6キー)または「$」と入力します。
診療科・保険選択画面が表示されます。
保険組合せ、診療科、ドクターを選択します。
「確定」(F12キー)を押下します。
呼吸器内科、政管+結核の診療行為を入力します。
(3)−2診療行為確認画面
診療内容を保険組合せごとの診療科別に表示します。
「登録」(F12キー)を押下すると請求確認画面に遷移します。
※自動発生項目について
・投薬の処方料、調剤料、内服の7種類逓減等は、各科ごとに発生します。
・調剤料、処方料、判断料、画像診断加算等は最初に算定した科で発生します。
(注意1)特定疾患療養指導料・特定疾患処方管理加算等は、主科の病名のみを対象としています。複数診療科として入力した診療科の病名に疾患区分が設定されていても自動発生はしません。手入力をお願いします。
※複数保険入力時に自動発生した診療行為の算定について
自動発生する処方料、麻毒加算、調剤料、特定疾患処方管理加算については同一診療科内で次の条件で算定します。
院内分
1.処方料は麻毒加算のある保険を優先して算定する。
2.内服と外用を別の保険で算定し、それぞれに麻毒加算がある場合、内服の保険で処方料を算定する。
3.調剤料は外用と内服でそれぞれ算定している最初の保険か、麻毒加算のある保険で算定する。
4.特定疾患処方管理加算は、処方料と同じ保険で算定する。
5.長期投薬加算は、28日以上の投薬のある最初の保険で算定する。
処方料の保険と違う場合は、処方料を長期投薬加算の保険で算定する。
但し、麻毒加算があり長期投薬加算と違う保険の時は、麻毒加算の保険で処方料を算定する。この場合は、処方料と長期投薬加算の保険が違う場合があります。
院外分
1.処方せん料・特定疾患処方管理加算は、最初の保険で算定する。
2.長期投薬加算は、28日以上の投薬のある最初の保険で算定する。
処方せん料の保険と違う場合は処方せん料を長期投薬加算の保険で算定する。
3.処方せん料が手入力されている場合は、投薬の有無に関わらず特定疾患処方管理加算も同じ保険とする。
請求確認画面ではまとめ入力した請求内容を診療科別、保険別に画面を切り替えて確認でき、まとめ入金・個別入金が可能です。また領収書兼請求書もまとめ発行・個別発行が選択可能です。
1. 診療科・保険組合せ別に発行
2. 保険組合せ別に発行
3. 診療科別に発行
4. 全体をまとめて発行
※ドクター欄は「全科」「保険合計」の場合は表示されません。
※診療訂正について
診療行為入力画面から「訂正」(F4キー)により、診療訂正画面を開いた場合、まとめ入力を行った診療すべてを展開します。
※最大10パターンまでの同時入力が可能です。
主科のドクターの初期表示について
診療科の下に表示されるドクターは、以下の順位で主科のドクターとして初期表示を行います。
主科のドクターを変更する場合も「複数科保険」(Shift+F6キー)を使用します。
一覧画面が表示されます。ドクターを選択します。
「主科ドクター変更」(F5キー)を押下します。
主科のドクターが変更されます。
※この場合、保険組合せ・診療科を選択しても反映されません。
※「診療選択」(F1キー)からも主科ドクターの変更が可能です。
※中途終了をされた場合、主科ドクターは保存されません。中途終了からの再開時に再度ドクターを変更してください。
「システム管理−1038診療行為機能情報」の「3.請求書発行方法」の設定により複数科のまとめ計算をする・しないの設定が出来ます。
※保険組合せが違う診療がまとめ入力された場合は、負担割合が違う場合がありますので、まとめ計算はしません。同じ保険組合せ同士で複数科のまとめ計算をします。
まとめ計算により差額が発生する場合。
差額発生例
1回の診療で内科と耳鼻科を受診(3割負担の患者)
内科 125点
耳鼻科 125点
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まとめ計算をしない(各科で計算を行った場合)
内 科 125点×10円×3割= 380円
耳鼻科 125点×10円×3割= 380円
合 計 380円+380円 = 760円
--------------------------------------------------------------------------------------------------------------
まとめ計算をする
(内科 125点+ 耳鼻科 125点)×10円×3割= 750円
760円と750円の差額10円については耳鼻科(最後に入力した科)の請求額から差し引きを行います。
内科と耳鼻科のまとめ計算時の画面
全科表示(内科+耳鼻科)
合計750円が表示されます。
「診療科切替」(F6キー)で内科表示に切り替えた場合
内科分 380円が表示されます。
「診療科切替」(F6キー)で耳鼻科表示に切り替えた場合
耳鼻科分 380円 − まとめ計算差額10円 = 370円が表示されます。
まとめ差額−10円は点数欄の下の方に表示されます。
複数保険をまとめ入力した場合は「保険切替」(F5キー)で表示切り替えが可能です。
※まとめ計算を行わない場合について
旧総合病院など、診療科単位でのレセプト発行を行う医療機関については、まとめ入力による「まとめ入力差額」は計算を行わないこととする。
システム管理画面(1038 診療行為機能情報)で「複数科まとめ集計をする」、「複数科まとめ集計をしない」の設定を可能します。
まとめ入力(まとめ計算)を行った場合でも、各診療ごとに収納を作ります。
まとめ入力マーク「M」が伝票番号欄に表示されます。